2011年12月24日土曜日

-みんなのクリスマス-


予定では今年のクリスマスはもっとずっと南西の田舎にいるはずだった。

きっと森の中で動物達と過ごすのかなーって思ってた。
考えてみれば森の中で動物達とクリスマスを過ごすのと、酔っぱらった人々とクリスマスを過ごすのと大して大きな差はないのかもしれないしね。僕も酔いつぶれちゃえば動物達もフレンドリーに見えてくるんだろうな。
そういえばヒゲも伸びたし、太ったしちょっとサンタみたいだ。

そんなことを考えながら日本を出発した気がしたが、空っぽだったはずのクリスマス週のスケジュールはいつのまにか埋まっていた。出会いってほんと素敵!ひとりで旅していたからから受けた恩恵だと思う。なぜかって、
よく、一人で寂しくない?怖くない?って耳がタコが出来るほど聞かれる質問だけど、

実は、ひとりじゃないんだ。

I'm with people,like you. いつでも、どこにいっても、必ず人がいる。
「知らない人じゃないか。」はい、最も。でも最初はみんな知らない人から始まったはず。
勇気を出して話しかけて、3往復でも会話のキャッチボールをしてしまえば、ほらもう友達。

じゃあもし誰か同じ人とずっと一緒に旅をしていたら。そのメリットも確かにある。
でもデメリットをあげろと言われたら、切がない。
旅人同士でも、カップルや仲間で旅行に来ている人たちを見ると「邪魔しちゃ悪いな」のような変な気を使い始める。結局新たな出会いを逃してしまう。最も、出会いなんかいらない、ずっと二人でいるんだ!って人はまた別の話だけど・・。

食べたいもの、行きたい方向、疲れや眠さの程度、その国に対する好み、人に対する価値など、考え方の違いからいつか歯車が合わなくなりうまく行かなくなるときがくる。じゃあその溝を埋める努力をすればいいのでは、と思うが、熟年夫婦じゃないんだ。お互い我慢しながらの旅も楽しいものが楽しくなくなってきてしまう。
旅は自由に出来てこそ旅だと思う。少なくとも僕の中での「旅」は。

日本もはじめからクリスマスがあったわけではないのと同様に、中国にはまだクリスマスというイベントが浸透していない。最近の都会の若者の間では日本と変わらぬ盛り上がりだが、田舎の家に帰ればクリスマスなんて外国の出来事。ケーキも食べないし、クリスマスがないから、サンタも、来ない・・。
僕なんて結構大きくなるまでサンタに手紙を書いて枕元に置いて寝てたんだけどな・・。

しかし、バブルの中国、ここ杭州でもクリスマスムード全開!
今イタリア人と中国人の夫婦の家に泊まらせていただいているのだが、その家の彼(マルコ)と一緒に勇士を集め、聖歌隊を結成した。杭州のBarとレストランをクリスマスソングを歌いながら周り、クリスマスを届けよう。
そうして集まった15人ほどの仲間でマルコの家で練習を重ね、ついに本番当日が来た。
当日の朝も一人で3時間ほど町を散歩しながら歌って練習した。

飛び入り参加するお客さんも店員さんもみんな巻き込み、一軒一軒歌って周った。

お店だけじゃない、寒い中仕事をしている警備員や、焼き鳥屋台のおじさん、道端のおばさん、客待ちのタクシーの運ちゃん。

たとえそれがひとりでも、僕らは歌った。
そしてそこにあったのは、たくさんの笑顔。
拍手、そしてもらった大量のみかん。笑
Barにいる人たちも、店員さんも、僕らも、みんな「始めまして」の人たち。
同じ歌をみんなで歌い、リズムに乗り体を一緒に動かし、同じ気持ちになる。クリスマスがみんなを繋いでくれた。

今までの人生で一番のクリスマスだった。

(きっと来年も同じことを言うと思うけど☆)


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   □ ★☆ I wish you all a Very Merry Merry Christmas! ☆★   □
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