「旅」とは、

「旅」とは、「5%の努力と、5%のお金と、90%の人々の優しさ」


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(中国武漢で自転車が盗難に遭いましたが市民数万人の皆様のお陰で取り返し、無事旅を続けています!!)

2011年11月14日月曜日

日本の最果て -波照間島-

有人島としては日本最南端の波照間島。
東京から約2000km、台湾までは僅か230kmの距離に位置している。
波照間の島名の由来は、「果てのうるま(サンゴ)」その名の通り、周囲15km全て珊瑚礁に囲まれている。
石垣に泊まらせていただいている家に半分荷物を置いて、ここ波照間で4日間の島生活をしてきた。

 僕がこの島に来て一番楽しみにしていたのは、ゆるりと昔ながらの生活をしている陽気なおじいたちとの出会い。
それから、波照間といえば天然のプラネタリウム。 全天88ある星座の内、84の星座が観測できるそう。
そして、もちろん海!きれいな海を見なれた八重山の人たちですら思わず息をのむ波照間島の海の色。
その「ハテルマブルー」と言われる海を堪能してこようと今回訪れました。

島のおじいのユニークさに関する伝説はいっぱいあります。今回はずーっと行きたかった西浜荘のおじいに関するお話。

ある日、おじいの民宿で住み込みで働いているエミコさんが「おじい今日リュック買ったんだよー!」と言うとおじいは、

「そう、あったかそうやーねー。」

うん・・ 何か勘違いしてるよおじい。笑

おじいがトイレに行ってるところを見たことがない。
よく観察してると、すーと立ち上がって、チャックを下ろしながら歩いていく先は道路。歩道から勢いよくスル。

「どうせ雨が流してくれるからねー。」
おじいはとても話し上手だ。
おじいに「明日の天気はどうかなあ。」って聞くと「晴れるかもしれないし、雨かもしれないねー。」
おじいに「この場所はよく釣れますかあ。」って聞くと「釣れるかもしれないし、釣れないかもしれないねー。」
すごく無難なお返事。笑

確かに自然を相手に、自然と共に生活しているこの島の人々。この大きな海と、大きな星空に挟まれて暮らす人間なんてちっぽけだよね。明日の天気なんて空の神様しか知らない。釣れるか釣れないかなんて海の神様しか知らない。 

その時あるもの、採れるものの命だけをいただく。お金の許すままに、欲のままにありとあらゆるものを消費していく都会の生活とは明らかに違う。おじいはテレビも携帯もない。ラジオはいつも一チャンネルしか聞かない。というか、電波が入らない。
NHKのど自慢が流れてくる。それで今がお昼なんだってわかる。

ふと思った。今まで石垣島や本島を含め、テレビを持ってる人と、持っていない人では人柄になんとなく違いがあるのがわかった。テレビを持たない人たちの方が若者・お年寄り問わず心がすごーくキレイ!
なぜか考えてみた。僕らはテレビから得る情報をそのまま鵜呑みにし過ぎている。もちろん、見聞きしたものを信じるか信じないかの選択の自由は僕らにあるのだが。メディアが伝えたものならなんでも正しいと思いがちなのが日本人。少数派よりも多数派の意見に流されてしまう。だから、タレントや評論家が批判しているのを聞けばそうなんだと思うし、みんなが使い始めた商品があれば自分も気になって欲しくなる。これって洗脳みたい。

石垣でこんな話をしたことがある。
あるエライ大学教授が「今のテレビはしょうもないことばかり伝えて、国民をバカにしている。レベルが低すぎる。」と言ったそうだ。
そこでそれを聞いた人は「テレビはバカにしているのではなくて、国民に合わせて、国民が好みそうな番組を作っているんだよ。」と言った。そしたらその教授は反論できなかった。
ちなみにこの「聞いた人」というのはテレビを持たない生活をしているひとだった。

テレビだけが人間を変えてしまっているとは決して一概には言えないが、僕もそれはこのところ思っていた。確かに世の中に対して・ほんの些細なことに対してですら批判や文句ばかり言っている人たちはすごく多い。そして残念ながらそうやってプンプンしている人たちは全然幸せそうに見えない。
もしかしたら、テレビの前のあなたかもしれない。笑

天気予報を聞かなければ、はずれて文句をいうとかもなくなるんだね。

僕も旅に出てもうすぐ一ヶ月が経とうとしている今、自分の中で価値観や人や物に対する見方が変わってきた。
それは良い方向にという意味でいいと思う。
ここに来るまでにたくさんの人たちに助けられ、折れそうな心を支えられ、お腹も気持ちも満たされてきた。
すごく人に恵まれているなと日々実感してる。
感謝の毎日です。
ありがとう。

でも世の中がみんなおじいみたになったらそれはそれで大変なんだろうな。笑

さて、
波照間ではできるだけとことん自給自足生活。
お腹が空く前に浜に行って自前の釣竿を投げると面白いように釣れる。
毎日刺身や素揚げにして旅人たちとみんなでわいわい食べた。
50ccのカブで日本一周中のトモくんも初めての釣りだったがここまで釣れると面白くてすっかりハマっていた。
彼は群馬を出て東北に向けて走り、北海道の日本最北端で折り返して、ここ沖縄の日本最南端まで来た。8月に出発してもう三ヶ月旅を続ける彼の心と体はたくましく、話していても面白い。前髪が伸びすぎてヘルメットをかぶったときに邪魔だというので、切ってあげた。視界は良くなったけど、ふかわりょうみないになっちゃった。ごめんなさい。
でも彼は気に入ってくれ、鏡を見ながら嬉しそうに満面の笑顔で喜んでくれた。
素敵な出会いがもうひとつ。
波照間に移り住み、おじいの元で働くエミちゃん。彼女が弾く沖縄三線と歌声が、波照間のざわわなサトウキビ畑に溶け込んでとても心地が良かった。気分が乗ってくると晴れた日は自転車で駆け回りたくなるが、トモ君が原付をかしてくれるので勢いで島を一周。日本最南端碑まで行って戻ってくる。
夜はオリオンを飲みながらエミちゃんの三線教室。
ギターも弾いたことなかったけど、大きな三線と漢字の楽譜を見てビビルどころか、なんだかワクワクする。うちにあるウクレレの二倍はある。とても落ち着く音色。夢中になって毎晩かりて練習してた。

石垣に帰ったあと、三線屋のおじいと話す機会があった。
旅の話と貧乏そうな容姿(!)を気に入ってくれて、少々の傷ありだが高価な新品の沖縄三線を破格で譲ってくれた。しかもケースや補修パーツ・楽譜もつけて。

ということで、これからは沖縄三線も旅の仲間に加わりました。きっとより楽しい旅になっていくはずです。

そして来週から旅先で出会う中国のみなさん、僕に優しく三線の弾き方を教えてください。笑